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有給の日、夕日に咽び泣く

病院での検査のために有給を取ったが、検査はあっさりと終わる。どれぐらいあっさりかというと、遅刻しないで会社に出勤できる程度。さりとて、もはや会社に行く気にもなれず、かといってやることも特になく、千葉の某ショッピングモールで暇を潰す。

昼になり、飯でも食おうとレストランフロアに行くと、どの店も待ちの行列ができている。見てからにガキばっかりで、今の時期、春休みだということに気づき、落胆する。

適当な店で行列に並び、席に通されるのを待つ間、あの親たちは、俺と大体同じぐらいの年なんだろうな、と思う。

ランチをとり、さらに暇を潰して、夕方ぐらいに家路を辿る。

今日は綺麗に夕焼けが出ている。横断歩道で、信号が変わるのを待つ。向こうの歩道に、子供を後ろに乗せた自転車が止まっている。カゴには大きなビニール袋が積んである。すぐ近くにスーパーがあり、同じようなママチャリが整然と並んでいる。これから買い物に行く人もいれば、買い物が終わり、荷物を積んでいる人もいる。

そこで、・・・俺、何やってるんだろう・・・、と思う。結局のところ、自分には持つことができなかった家族が目の前にたくさんいる。自分と同い年ぐらいの人たちが、子供に対する責任を背負いながら、それぞれの生活を営んでいる。そして自分は一人気ままに生きれるのをいいことに、会社をサボって暇を潰している。

あり得た可能性、選ばなかった選択肢、手に入れられるはずのないものに、勝手に喪失感を覚える。

そして目頭が熱くなる。